88STEPのLECUAなんか、卒業してほしい。
今年、創業101年の老舗オーディオメーカー、LUXMANには、お得意の電子制御アッテネータ、LECUAがある。
LUXMANのプリメインアンプ(の一番安価な価格帯の製品)のサイトでは、次のように説明されている。
「繊細な信号処理の必要な音量調節部。ソリッドステート(IC)方式の回路構成を採用し大幅なコンパクト化を果たした、ラックスマンオリジナルの高純度電子制御アッテネーターLECUAを搭載しました。LECUAは音質の変化を最小限に抑え、スムーズできめ細やかな88ステップの音量調節を可能にする理想的なレベルコントロール機構です。」
88STEPというのは、-87dbまでしか音量を絞れないのに、「理想的なレベルコントロール機構です」と書く、この変な感覚がすごい。自分は、LUXMANのD/Aコンバータ DA-150を使っていて、これに88STEPのLECUAが搭載されているのだが、-87dbというのは、歌などのソフトでは、まだ音が少し大きい。それよりも、音量を下げられないなんて信じられない。LECUAの持ち味は、小音量でこそ生きて来るのに、その小音量こそは、-88db以下であるのに、その領域に入ったとたんに無音=無効になってしまう。宝の持ち腐れですよ?
それで、この88STEPのLECUAは、いろいろなバージョンがありそうだが、一番廉価なタイプは、ICタイプで、その大体の価格がわかる。
DA-200 価格 税抜き 14万8千円 普通のボリューム
PCM1792A 搭載
DA-250 価格 税抜き 17万円 88STEPのLECUAを、6個搭載
PCM1795、バッファー回路 搭載
単純計算で、上記2製品の差額の、2万2千円=88STEP LECUA 6個
88STEP LECUA は、1個=3666円(ICタイプ)しかしない。バッファー回路の値段もLECUAに入っているので、実際はもっと安いはずだ。
それで、このLECUA(ICタイプ)を搭載したプリメインアンプなんだが、まあ、別要因もあるにはあるが、価格がものすごく高くなっている。最新型は、LECUA搭載直前のモデルに比べて、13万5千円も高くなっている。
L-505U 普通のボリューム 価格 税抜き 21万5千円
L-505UX 72STEP(非公表のため推測) LECUA(ICタイプ) 価格 税抜き 23万8千円
フルモデルチェンジ(同社のコントロールアンプC-900Uのサイトに「ステップ数も従来の72から88に増やし」とあるので、おそらくこのLECUAは72STEPだろう。)
L-505UXⅡ 88STEP LECUA(ICタイプ) 価格 税抜き 26万8千円
2022年11月 価格改定 税抜き 30万円
ディスクリートバッファー回路 搭載
L-505Z 88STEP LECUA(ICタイプ) 価格 税抜き 35万円
増幅帰還エンジン”LIFES” 搭載
あの、自分の感覚的にさ、普通のプリメインアンプの場合だが、回路とか機構とかに名称がついていても、それを製品本体に印字しない、というのが自分的には正解なんだよね。
でもさ、LUXMANは、他のことは製品本体に印字しないのに、LECUAになってから、ボリュームの下に、ずっと「LECUA」って印字しているじゃない? これはね、まともじゃないから印字していると、自分にはわかる。まともだったら、こんなことは印字しない。88STEPのLECUAの場合、本当の小音量領域である-88db以下に入ったとたんに無音=無効になってしまう、「LECUA」の印字は、その警告でもある。
特に、初めてLUXMANのプリメインアンプにLECUAが搭載されたシリーズの、最安価格帯の製品である、L-505UXには、おそらく、72STEP(非公表のため推測)のLECUAが搭載されていたはずで、すると、最小音量は-71dbまでしか再生できず、-72db以下の小音量では無音=無効になる。そのため、L-505UXについての、価格COMの書き込みでは「505を私が手放した理由は、音量を極小レベルにしたくても出来なくて、ツマミをじっくりと上げていくと、あるポイントでいきなり音が飛び出してくること。静かにゆったりと聴こうと思っても、調整が出来ない。」(幕下10枚目さん)という意見がある。
例えば、Accuphase、MARANTZはいいボリュームを使っているし、-87dbまでしか音量を下げられません的なものじゃなく、もっと小音量再生できるボリュームなのに、本体に何の印字もしていないでしょ? だからこれが正解であって、LUXMANが間違っていると思う。いい加減、気が付きなさいよって思うのだけどね。
自分の経験上、だいたいにおいて、回路とか機構とかに名称がついていて、それを製品本体に印字しているプリメインアンプはろくなものじゃない。その回路とか機構は、期待させておいて期待外れ、というものがほとんどだね。他の製品群はわからないが、プリメインアンプはそうだと思う。
なんでか? って言われても困るんだけど、あれじゃない? 「能ある鷹は爪を隠す」じゃない? だから、LUXMANは、逆をやっているのがわかるんだよね。
参考までに、暗号解読してみようか。正しくは暗号ではないのだが。
「ラックスマン株式会社 神奈川県横浜市港北区新横浜1-3-1」
→ 文字変換(その変換過程は、都合により記載できません。もしこれを知ってしまうと、知ったご本人が、大変なことになります。)
→ 「NB(=Nota Bene:注意せよ) LECUAのSTEP数は、CIAが規制。仲間のAAVA(=AAVA (Accuphase Analog Vari-gain Amplifier))に対抗は無理。罪。あきらめること。H」
AccuphaseのAAVAは、可変抵抗体を使わない、すごく優れたボリュームで、なんと、2の16乗=65,536段階の組み合わせが可能という超絶的なものだが、その代わりに回路規模が大きい。一方、LUXMANのLECUAってさ、AccuphaseのAAVAより仕組みが超簡単で、電子ボリュームより音がよく、IC化だって簡単でしょ。0.5db単位の200STEPのLECUAのICなんて簡単に作れるでしょ(ヘッドフォンアンプ P-100 CENTENNIALに搭載。価格は税抜き90万円。この製品は完全バランス型なので、この新型LECUA(正式名称は、LECUA-EX)は、4個搭載されているのが回路図でわかる)。

写真でわかるように、このLECUA-EXは、小型なのに、0.5db単位の200STEPの音量調整ICであって、そもそも、LECUAというのは、非常にいい音量調節機構がすごく簡単に作れる、優れた技術なのよ。AccuphaseのAAVAに対抗して、LUXMANが考えたシステムなのだが、音の良さはともかく、その簡便性、小型化可能性において、おそらくAAVAを上回っていると思う。だからCIAに目をつけられた。
というか、LECUAの発想は、ものすごくシンプルなんだよね。1db単位の88STEPのLECUAと、0.5db単位の200STEPのLECUA-EXって、仕組みはそんなに変わらないと思うよ。
1db単位の88STEPのLECUAの仕組みは、コントロールアンプC-900Uの取扱説明書に掲載されていて、LECUA1が、11db×8STEP(0、-11、-22、-33、-44、-55、-66、-77db)、LECUA2が、1db×11STEP(0、-1、-2、-3、-4、-5、-6、-7、-8、-9、-10db)で構成されており、LECUA1とLECUA2を組み合わせて、1db単位の88STEPの音量調節を行う。
コントロールアンプC-10Xの取扱説明書には、0.5db単位の192STEPのLECUA-EXが掲載されていて、これは、8db×12STEP、0.5db×16STEPの組み合わせ。つまり、LECUA1が、8db×12STEP(0、-8、-16、-24、-32、-40、-48、-56、-64、-72、-80、-88db)、LECUA2が、0.5db×16STEP(0、-0.5、-1.0、-1.5・・・-7.0、-7.5db)で構成されており、LECUA1とLECUA2を組み合わせて、0.5db単位の192STEPの音量調節を行う。
つまり、LECUAって、抵抗値の大きさと組み合わせ方の違いだけみたいなもので、応用が利くのよね。0.5db単位の200STEPのLECUA-EXって、仕組みはこれと同じようなものよ。単純でしょ? これが、規制するほどの技術か? とは正直、思いますね。単純すぎるもの。そう思いませんか? でも、まあ、LECUA-EXを、よくここまで小型化したなぁ。88STEPのLECUAと大きさは同じくらいなんじゃない?
プリメインアンプにも、上記のレヴェルのLECUA-EXを搭載してくれればいいのだが、LUXMANは絶対に搭載しないね。100万円クラスの製品でも搭載しないね。CIAに規制されているからだね。でも、こんなに単純な仕組みなんだけど?
あのさ、プリメインアンプに、どうしても、このレヴェルのLECUA-EXを搭載することが無理ならば、最近は普通のボリュームでも、いいものが結構あるみたいだよ。88STEPのLECUAなんか卒業して、それだったら普通のボリュームに戻す、の方が、顧客が喜ぶと思うんだけどね。小音量再生のできない88STEPのLECUAなんか誰も喜ばないだろう? せいぜい、田舎の一軒家の住人か、よほどの金持ちか。でも金持ちだったら、Accuphase を買うだろうから、やはり田舎者しか買わないよ? 普通のボリュームに戻すならもっと買う人がでてくると思うね。でも、そうすると、LUXMANが、自ら、LECUAの長所を否定するみたいで、難しいよねぇ?


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