ラッカーマスターサウンドで、明らかに、音楽も歌唱も向上している
このアルバムは、旧盤も持っているのだが、買って大正解、なんだろう、旧盤と違う。旧盤は音楽世界が薄暗くて、歌唱がいまいちで、そこがあまり好きではなかったが、ラッカーマスターサウンド盤は、音楽が明るくなっている。歌唱も上手く聴こえる。数曲ある、一番暗いバラードは一気に明るく、表現力豊かに、歌唱は上手くなっており、一方、都会的な歌はもっと軽快に開放的になっている。
このアルバムは、事件後の直後の発売(1989年7月25日発売)だった。
追加収録された「LIAR」などのシングルバージョンはまさにそれを予感させるもので、直前のシングル、「I MISSED “THE SHOCK”」のTV番組の度重なる歌唱などで、のどを痛めていたので、その影響がでている。
だから、中森明菜のセルフプロデュースに移行したアルバム「不思議」以降は、シングルをオリジナルアルバムに全く収録していなかったが、シングル「LIAR」の歌唱で調子が出なかったから、「CRUISE」で再度歌唱しなおして、収録したのです。
あと、それ以外のボーナストラック(『Collection 1982-1991』Version と書いてある)は、何が違うのかよくわからない、が、旧盤とほぼ同じに聞こえる。ほとんど編曲を変えていないので、同じ歌をもう1回、聴いている感じがする。ただ、旧盤の「CRUISE」にあった音楽の薄暗さが、こっちにはあるので、これがもともとの「CRUISE」に近く、つまり、化粧前であり、音楽も歌唱も、あまり冴えない。
だから、「CRUISE」はラッカーマスターサウンドで化粧されており、明らかに音質と言うよりも、音楽も歌唱も向上しているのがわかる、というか簡単にバレる。
「CRIMSON」のラッカーマスターサウンド化では、旧盤からほんのすこし薄化粧があったが、「CRUSE」は本格的に化粧している。
化粧による、BEFORE、AFTERと言う感じで、ワーナーは手の内を開き直って、見せてきている。中森明菜のデビュー40周年記念 ワーナーイヤーズ・全アルバム復刻シリーズのラッカーマスターサウンド化の最後だからだ。
追記
そういえば、中森明菜のデビュー40周年記念 ワーナーイヤーズ・全アルバム復刻シリーズのラッカーマスターサウンド化の最初の最初は、「Listen to Me -1991.7.27-28 幕張メッセ Live」(2021年30周年リマスター)だと思う。表記上は「2021年30周年リマスター」と書かれているが、このハイレゾ版は「ラッカーマスターサウンド化の第一弾」という表記があるので、ほぼ間違いない。それに、マスタリングエンジニアはハイレゾもCDも同じ菊地功氏だ。
中森明菜の「Listen to Me -1991.7.27-28 幕張メッセ Live」は、確か事件後の初の復帰コンサートであり、旧盤では彼女の調子が出ていない。しかし、30周年リマスターということで、旧盤を知らない人が増えたので、ワーナーがこのリマスターを強行したのかもしれない。歌唱が全面的に改善されている。明菜がもう少し好調だったらこういう歌唱になっていたのだろうという仕上がりになっている。もともと歌唱力のある人だから、ファンとしては、これはありだと思う。
つまり、ラッカーマスターサウンドというか、原盤以上に仕上げる技術というか、そういう技術は厳として存在するということ。ユニバーサルにもほぼ同様の技術があるが、ワーナーもそういう技術を使って、原盤以上のものを作る技術がある。まあ現在では常識なのでしょうね。


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