メインディッシュが抜けているコース料理かな
これは、「桃尻娘シリーズ」全6巻のうち、2巻目です。主人公、榊原玲奈は、浪人中で、クラスのみんなはしっかり大学生になって、青春やってるようです。
そもそも、この作品は、普通の書き方をしていなくて、会話とモノローグのみ、この2つのみで成立しているすごい作品です。全6巻のうち、3巻まではこの形式で進みます。つまり、状況説明というものが一切なく、容赦なく文学的に進行します。
ここにきて、初めて、滝上先輩の章が出てくるが、「・・・」ばっかりで内容がないのは、結構、衝撃的です。原稿の枚数稼ぎかと思ってしまう。つまり、多分、外見はいいのだろうが、実際は何も考えていない男という意味だったのだ。修羅場をくぐって来たゲイの木川田君が好きになった男だから、もっとマトモな奴だと思っていたのだが。醒井さんもなぜ滝上先輩に一目ぼれしたのかな。よくわからない。
商品の外側の包装が良くても、中身がダメだったら、意味がない。その人間の中身が薄いのに、外見だけに惹かれて、というのは、いい加減、気付けよと思うのだが、結局、全6巻読んでも、滝上先輩のこういう、どうしようもないところに気づかない。というのは、一種哲学的な部分もある、この小説の中で、ちょっとおかしな部分かもしれない。滝上先輩の無内容さで、何か、騒動があってもよさそうなのに、騒動が起きない。
磯村君の章では、木川田君に引っ張られて、いろいろ体験しちゃうのだが、磯村君と木川田君の関係性も、いまひとつ、よくわからない。
第2巻目「その後の仁義なき桃尻娘」は、料理で言えば、メインディッシュが抜けているコース料理という感じがする。
が、これは助走にすぎない。


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